事務所移転が決まり、関係各所へお送りする挨拶状の準備を進めている方も多いのではないでしょうか。必須項目を記載した印刷済みの挨拶状を送るのが一般的ですが、「定型文だけでは少し事務的かもしれない」「手書きで一言添えたほうがよいのだろうか」と迷う場面もあるはずです。
この記事では、事務所移転の挨拶状における「添え書き」の役割と、関係先との距離を縮める具体的な文例を紹介します。あわせて、移転時ならではの基本文面や送付のマナーまで一通り解説しますので、相手の記憶に残る挨拶状づくりにお役立てください。はがき印刷・挨拶状印刷の専門店「挨拶状の達人」が、これまでの制作サポートで蓄積した知見をもとにまとめました。
事務所移転の挨拶状に手書きの「添え書き」は書くべきか
結論から言えば、印刷された定型文の挨拶状に手書きの一言を添えることは、ぜひ検討したい工夫です。添え書きには、形式的なお知らせを「あなたに宛てた挨拶」へと変える働きがあるからです。
挨拶状そのものは丁寧なフォーマット文で問題ありません。ただ、同じ文面が大量に印刷されたものだと、受け取った側はどうしても「一斉送付の一通」と受け止めがちです。そこに自筆で数行を書き加えるだけで、相手の印象は大きく変わります。
すべての送付先に手書きするのが難しい場合でも、取引額の大きい相手や久しく連絡していない相手など、関係を深めたい先に絞って添えるだけで効果は十分に期待できます。
定型文に一言添えるだけで得られるメリット
なぜ添え書きが有効なのか、その理由を二つの観点から整理します。
事務的な印象をやわらげる
印刷のみの挨拶状は、整っている一方でやや冷たく映ることがあります。手書きの文字が一行あるだけで、そこに書き手の体温が宿り、「丁寧に対応してくれる相手だ」という安心感につながります。文字の上手・下手は大きな問題ではありません。手間をかけた事実そのものが、誠実さとして伝わります。
相手との関係を強める
宛名や近況に触れた個別のメッセージは、「自分のために書いてくれた」という特別感を生みます。移転は数年に一度あるかどうかの節目です。この機会に一言を添えておくと、移転後も自然に連絡を取りやすくなり、関係を継続するきっかけになる場合があります。
✓ポイントとして、添え書きの本質は「装飾」ではなく「関係づくり」にあります。文章の巧拙よりも、相手一人ひとりを思い浮かべながら書くという姿勢が、結果的にいちばん相手の心に残ります。
【相手別】そのまま使える添え書き文例集
添え書きは、送る相手との関係性に合わせて言葉を選ぶことが大切です。代表的な三つのケースに分けて、すぐに使える文例を紹介します。
【相手別】そのまま使える添え書き文例集
添え書きは、送る相手との関係性に合わせて言葉を選ぶことが大切です。代表的な三つのケースに分けて、すぐに使える文例を紹介します。
日頃お世話になっている取引先へ
関係を継続・発展させたい相手には、感謝と今後への期待を素直に伝えます。
- 「いつも大変お世話になっております。新事務所はより便利な立地となりましたので、お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。」
- 「日頃のご厚情に深く感謝申し上げます。今後とも変わらぬお引き立てを賜りますようお願いいたします。」
しばらくご無沙汰している顧客へ
連絡が途絶えていた相手には、再びつながるきっかけを意識した一言が効果的です。
- 「ご無沙汰しておりますが、いかがお過ごしでしょうか。移転を機に、改めてご挨拶に伺えればと存じます。」
- 「久しくお目にかかれておりませんが、心ばかりのご報告まで。近々ご連絡を差し上げます。」
個人的な親交がある方へ
気心の知れた相手には、少しだけ表現をやわらげ、移転の喜びや感謝を率直に伝えても構いません。
- 「おかげさまで、念願だった新オフィスへ移ることができました。落ち着きましたら、ぜひ一度お越しください。」
なお、改まった挨拶状の本文では、句読点を省く慣習が見られる場合もあります。ただし、手書きの添え書きまで必ず句読点を省く必要はありません。格式を重んじる相手に送るときは、印刷本文との統一感や読みやすさを考えて調整するとよいでしょう。
事務所移転の挨拶状の基本構成と文面
添え書きを引き立てるには、土台となる本文がきちんと整っていることが前提です。移転ならではの記載項目と、ベースとなる文例を確認しておきましょう。
挨拶状に記載したい基本項目
移転の挨拶状では、相手が「いつから」「どこに」連絡すればよいかが一目で分かることが何より大切です。次の項目を基本に、自社の状況に合わせて取捨選択しましょう。
| 項目 | 記載する内容 |
|---|---|
| 移転の事実 | 事務所を移転する旨と、必要に応じてその背景 |
| 新住所 | 郵便番号を含む正確な所在地 |
| 新電話・FAX番号 | 番号が変わる場合は記載。変わらない場合は「変更ありません」と添えると親切 |
| 業務開始日 | 新事務所での営業を始める日付 |
| アクセス | 来訪が多い取引先には、最寄り駅や地図案内を添えると親切 |
電話番号やメールアドレスが変わらない場合も、「変更ありません」と明記しておくと相手の不安を防げます。
基本となるフォーマルな文例
縦書き・横書きのいずれでも使える、汎用的な基本文面の例です。
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、このたび弊社は下記のとおり事務所を移転する運びとなりました。これを機に社員一同、より一層業務に励む所存でございます。今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。 敬具
移転理由を添える場合は、「業務拡張に伴い」「業務体制の変更に伴い」など、実際の事情に合った一文を加えてください。この本文に前章で紹介した手書きの一言を添えれば、形式と気持ちの両方が伝わる挨拶状になります。
失敗しないための送付手続きとマナー
せっかくの挨拶状も、届くタイミングや体裁を誤ると印象を損ねかねません。実務的なポイントを押さえておきましょう。
送付するタイミングの目安
挨拶状は、一般的には移転日のおよそ1か月前から2週間前までに相手の手元へ届くよう手配すると安心です。早すぎると忘れられやすく、遅すぎると事後報告の印象を与えかねません。印刷や宛名作業に要する期間も逆算して準備を始めましょう。なお、請求書・契約書など重要書類の送付先が変わる場合は、関係先へ個別に早めの連絡も行っておくと行き違いを防げます。
封筒・切手・宛名書きの注意点
形式の選び方によって、相手が受ける丁寧さの印象は変わります。
| 形式 | 向いている場面 |
|---|---|
| はがき | 幅広い取引先へ手軽に送りたいとき |
| 単カード(封筒入り) | あらたまった印象を出したいとき |
| 二つ折りカード(封筒入り) | より格式を重んじたい重要な相手へ |
切手は、はがき・封書の種類や重量に合った料金のものを選びましょう。改まった印象を出したい場合は慶事用切手も選択肢になりますが、通常切手でも失礼にはあたりません。送付前に最新の郵便料金を確認しておくと安心です。宛名は会社名・役職・氏名を正確に記し、「御中」と「様」を併用しない点にも注意が必要です。
✓ポイントとして、挨拶状の体裁や送付時期は、相手があなたの会社の仕事ぶりを推し量る材料にもなります。細部まで配慮された一通は、それ自体が信頼の証になります。
出典:オフィス移転のお知らせはいつ送る?最適なタイミングをご紹介|HATARABA
よくある質問(FAQ)
Q1. すべての送付先に手書きの添え書きを入れるべきですか? 必須ではありません。枚数が多い場合は、関係を特に大切にしたい取引先や、しばらく連絡していない相手などに絞っても十分です。無理のない範囲で取り入れるのが続けるコツです。
Q2. 添え書きはどこに書けばよいですか? 本文の余白や、はがき・カードの空きスペースに数行で添えるのが一般的です。印刷文に重ならないよう、レイアウトに余白を残しておくと書き込みやすくなります。
Q3. メールでの移転連絡だけでは失礼にあたりますか? 社内連絡や日常的なやり取りが多い相手にはメールでも問題ありませんが、重要な取引先や目上の方には、紙の挨拶状を送るほうが丁寧な印象を与えられます。相手との関係性に応じて使い分けるとよいでしょう。
心のこもった挨拶状で、移転後の関係づくりにつなげよう
事務所移転は、単なる住所変更の手続きではありません。取引先との関係を見つめ直し、これからの信頼を築くための絶好の機会です。きちんと整えた基本文面に、相手を思う手書きの一言を添える。その小さな手間が、移転後の良好な関係づくりへとつながっていきます。
文面づくりから印刷、宛名・封入・投函の代行まで、移転の挨拶状に関するお悩みは、はがき印刷・挨拶状印刷の専門店「挨拶状の達人」にお任せください。豊富な文例と実績で、あなたの想いが伝わる一通をお手伝いします。









